久保建英ら東京五輪世代が急成長。W杯予選のメンバーはどうなる? (3ページ目)
仮に1トップに大迫勇也(ブレーメン)、ボランチに柴崎岳(デポルティーボ・ラコルーニャ)、CBに昌子源(トゥールーズ)をOAで招集し、南米選手権と同様に4−2−3−1で戦うとすると、「3」にあたる攻撃的なポジションは、誰を取捨選択するか非常に悩ましいことになる。
すでに日本代表で主軸になっている堂安律(フローニンゲン)のほかに、久保、安倍、三好康児(アントワープ)とタレント揃いで、スピードが武器の前田もいる。前田は、前線からの守備という面でも貴重な存在だ。さらには中村や食野もいる。
ネックは、W杯予選に招集できても、五輪は所属クラブが拒否すれば選手を招集できないことだ。メンバーを海外組で固定すると、招集できなかった場合の影響が大きい。この問題を抱えながら、森保監督が1年でどういうメンバーを選んでいくか興味深い。
ボランチにはトゥーロン組の齊藤未月(湘南ベルマーレ)がいて、南米選手権で通用することを証明した板倉滉(フローニンゲン)もいるが、東京五輪を見据えてW杯アジア2次予選を戦う場合、ポイントになるのが選手のユーティリティー性だ。五輪のフィールドプレイヤーは15人。板倉のようにCBもSBもボランチもできる選手は貴重になる。そうした視点に立っても、W杯2次予選は、すべての選手たちが複数ポジションに適正があるかを試すには絶好の機会でもある。
ピッチコンディションや気候などが、日本で戦う場合とはまったく異なるW杯2次予選で、そうしたテストの意味合いが強い戦いをすると、足元をすくわれかねない懸念はある。しかし、いまの若い選手たちはアンダー世代の国際大会を経験し、海外移籍するたくましさも持ち合わせている。その心配はほとんどしなくていいだろう。
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