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ボリビア戦はスタメン総入れ替え。
序列打破へ乾らサブ組の想いが熱い (3ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • photo by JFA/AFLO

 ただでさえアジアカップで主力だった経験者――吉田麻也(サウサンプトン)、長友佑都(ガラタサライ)、原口元気(ハノーファー)、酒井宏樹(マルセイユ)、大迫勇也(ブレーメン)が招集されていない状況なのだ。爪痕を残さなければ、代表でのキャリアが閉ざされかねないことを、彼らは理解している。

 一方、対戦相手のボリビアは、今年2月にエドゥアルド・ビジェガス監督が就任したばかり。3月4日のニカラグアとのテストマッチは2−2とドロー。3月22日には韓国と対戦し、0−1で敗れている。

 昨年まで主力だったFWマルセロ・マルティンス・モレノやMFディエゴ・ワヤル、MFジャスマニ・カンポス、MFルディ・カルドーソらは今回招集されておらず、国外でプレーする選手は、いずれもメキシコのプエブラに所属するDFルイス・アキンとMFアレハンドロ・チュマセロのふたりしかいない。

 メンバーのなかには1990年代後半生まれの選手も多く、平均年齢24歳と若いチーム。「新しい代表チームでのプロセスをスタートさせたばかり」と指揮官は強調したが、これが本当に現状のベストなのか、単なるBチームでの来日なのかはわからない。

 だが、たしかなのは、コロンビアのような骨のある相手ではないということだ。4日前の韓国戦は0−1のスコアで終わったが、内容はボリビアの防戦一方だった。「韓国が回させられたわけではなく、シンプルに決定機を外していただけ」と宇佐美が分析したように、韓国のスピーディな攻撃についていけず、一発でかわされ、カバーもおざなりで、棒立ちの選手も目についた。韓国の決定力不足に助けられなければ、大量失点していてもおかしくなかった。

 本来なら、こうした相手に対して連動・連係やコンセプトの浸透を確認したいところだが、代表デビューの選手3人を含む、初めての組み合わせで臨むから、ボリビア戦でチーム作りの進捗具合を探るのは難しい。

 だから、それぞれが個の能力をしっかり発揮し、チーム内の序列に変化を生じさせ、チーム内の競争をさらに激化させる――そんなゲームにしてほしい。

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