福田正博は考える。日本人はロングボール戦術を採用すべきか?

  • 津金壱郎●構成 text by Tsugane Ichiro photo by Getty Images

 相手にすれば疲労で足が動かない時間帯で、ラインを下げた後に再び前に出てプレッシャーをかけるのはきつい。そうした状況を生み出すために、ロングボールを使うと相手に思わせる選手起用をしたのだ。

 日本代表がロングボールを選択肢として持っておくことは、こうした戦術的観点からも有効だろう。もちろん、日本代表の持ち味は技術の高さに裏打ちされたパスワークにあると私は考えている。だが、それだけで相手の守備網を破れないのなら、別の手段を相手に見せることで駆け引きをする。ロングボールが日本代表にとって長所ではないとしても、それを使うことで相手に迷いが生じて、持ち味のパスサッカーの威力を発揮できる状況を作り出せる。

 ロングボール戦術が日本代表のストロングポイントではないからといって、それをすべて否定するのではなく、どういう意図や狙いを持って選択した戦術なのかを理解する。そうすることで、サッカー観戦がさらに楽しいものになっていくはずだ。

プロフィール

  • 福田正博

    福田正博 (ふくだ・まさひろ)

    1966年12月27日神奈川県生まれ。176cm。日本リーグ時代、三菱(現・浦和)に入団し93年からJリーグへ。95年50試合32得点で、日本人初のJリーグ得点王に。日本代表45試合9得点。02年現役引退。S級ライセンス取得後、2008年から浦和レッズコーチに就任。現在はサッカー解説者として『S☆1』(TBS)など各媒体で活躍。

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