W杯へ競争激化。なでしこの心臓部・ボランチに2人の新星が誕生

  • 早草紀子●取材・文・写真 text&photo by Hayakusa Noriko

 ワールドカップイヤー初の国際大会となるシービリーブスカップ(SheBelieves Cup/アメリカ開催)の初戦で、なでしこジャパンは世界ランク1位のアメリカに2度のリードを許すも、ロスタイムに追いついて粘り強くドローに持ち込んだ。

初招集ながらも攻めのプレーをした松原有沙初招集ながらも攻めのプレーをした松原有沙 アメリカは試合開始とともにトップギアで襲いかかってきた。いかに、これをいなしながら無失点で猛攻を耐えるか――日本が最初に越えなければならないのは、この立ち上がりから浴び続ける「圧」だ。

 これを真正面から受け止めたのが、なでしこジャパンでは途中出場経験が一度という杉田妃和(ひな/INAC神戸レオネッサ)と初キャップの松原有沙(ノジマステラ神奈川相模原)の若きボランチコンビだった。2人は、2012年のFIFA U-17女子ワールドカップアゼルバイジャン大会ではチームメイトとして戦っていた。当時は最終ラインを担う松原と中盤で流れを作る杉田が横並びになることはなかった。

 杉田は2014年のU-17女子ワールドカップコスタリカ大会では、高倉麻子監督のもと、長谷川唯(日テレ・ベレーザ)、市瀬菜々(ベガルタ仙台L)らとともに世界一になった。

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