2018.11.21

1軍と2軍が明確になった森保ジャパン。
アジアカップに向けて悪材料

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Naoki Nishimura/AFLO SPORTS

 森保監督はここでも交代枠6人の中で4人しか代えなかった。結果的に1軍と2軍を隔てる采配に及んだ。

 そして4日後に行なわれたこのキルギス戦。先発したのはベネズエラ戦で先発から外れた集団だった。森保監督はこの試合に、1軍と2軍を全取っ替えして臨んだ。

 後半の途中から1軍選手が登場すると2ゴールが生まれ、停滞していた試合内容は回復したが、メリット、デメリット、どちらが大きいかと言えば後者になる。1軍色、2軍色を鮮明にし、両者を隔てる演出をしたのは他ならぬ森保監督だ。

 アジアカップに臨むにあたり、理想とする姿はその逆。誰がスタメンかわからない状態を保つことだ。チーム内に力の差があったとしても、それを競った状態であるように見せる演出力が代表監督には求められる。そうでないとチーム内に競争は生まれてこない。

 思い出すのはロシアW杯を戦った西野ジャパンだ。グループリーグの第1戦(コロンビア戦)、第2戦(セネガル戦)をまったく同じスタメンで戦ったが、第3戦(ポーランド戦)では、スタメンを一気に6人入れ替えた。1戦、2戦を1軍で戦い、第3戦を1.5軍で戦ったという感じだ。

 西野監督が3戦目で選手を大幅に入れ替えた理由は、それをしないと4戦目(ベルギー戦)を戦う目処が立たなかったからだ。

 この時点でフィールドプレーヤー20人中17人を使っていた。チームとしての疲労感を17人で分かち合っていたが、一方で、チームはAとBに大きく2分された状態にあった。

 そしてベルギー戦のスタメンを飾ったのもA。スタメンは4戦でA→A→B→Aと推移した。ベルギーにもし勝っていたら、5戦目の準々決勝のスタメンはAしかなかったと思われる。選択肢は思い切り狭まっていた。