杉山氏が森保ジャパンに異議。
日本サッカーのガラパゴス化が進む (3ページ目)
抽象的で曖昧。会長が吐く言葉として、これ以上、頼りないものはない。自信がないのか。実はサッカーにあまり詳しくないのか。以前にも述べたが、田嶋会長には2002年日韓共催W杯の後だったと記憶するが、技術委員長時代に「日本の育成システムは世界のベスト4に入る」と述べた過去がある。
世界が見えていないというより、基本的な知識に欠けていると、正直、そのとき思ったものだ。西野さんの後任に座った関塚隆技術委員長が、そのあたりに明るく、発言力があるなら、マイナス面は解消されるが、テレビ解説や会見での話を聞くかぎり、高度な世界観を有している人物には見えない。
彼らの語気が強まるのは「ジャパンウェイ」なる曖昧な台詞を吐くときだ。日本人に適したサッカーを追究するという意味では賛同する。だが、今回のベスト16入りを、日本人スタッフで勝ち取った結果であると、その功績を称えて偶像化しようとするニュアンスも、そこには多分に見え隠れする。
論理をすり替え、間隙(かんげき)に乗じて、事を正当化させることが可能な言い回しだ。実際、それにつられてしまうメディアを多く目にするが、西野ジャパンの基本的なスタイルは、何年か前まで日本には存在しなかったものである。日本人の指導者が日本に普及、発展させたものではない。敢えていうなら原さん経由で輸入されたものだ。
田嶋会長が唱える「ジャパンウェイ」に、スタイルなど存在しないのだ。それはどちらかといえば精神的なもの。日本人指導者を美化し、森保新監督誕生を促そうとする文言に聞こえる。
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