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ベルギー戦は最高のメインディッシュ。
勝敗とは別の「うまさ」があった (5ページ目)

  • photo by JMPA

中山 よく"ゾーンに入っている"と言いますけど、メンタルが研ぎ澄まされた状態でこのゲームを戦えていることが、あの原口のシュートを見てもわかりますよね。正直、それまで日本がゴールを決めそうな雰囲気は感じられなかっただけに、起死回生の一発と言っていいと思いますし、あの一発で試合の流れが変わりました。もちろん立ち上がりということで、少しベルギーが油断していたところはあるでしょうけど。

倉敷 先制した直後にアザールに同点ゴールを奪われそうでしたが、それがポストに弾かれ失点を免れたことで再び日本の時間がやってきます。ここで追加点を奪えたのは素晴らしかったですね、52分の乾のスーパーゴールを振り返って下さい。

小澤 まず乾がクロスを上げて、そのクリアボールを香川が拾ってうまく処理をして、そこでヴィツェルが対応しようとしたわけですが、その時デブライネは乾を見て足を止めていました。乾に自由にシュートを打たせてしまったという意味では、デブライネの守備の緩慢さが出たシーンと言っていいでしょう。

 とはいえ、エリア外からインステップの無回転シュートを狙い、なおかつ外に切れていく軌道だったので、これはゴラッソと言っていいでしょう。素晴らしいとしか表現のしようがないですよね。

中山 これも"ゾーンに入っている"というシュートだったと思います。そこで感じたのは、サッカーは面白いなということでしたね。あれだけシュートが決まらないと言われていた日本が、大事な試合で、しかも苦しい状況の中で迎えた後半立ち上がりに2発連続でスーパーゴールが生まれるとは、誰が予想できたでしょうか。

 そういう意味では、サッカーは気持ちとか雰囲気といった要素もとても大きく影響するのだと、あらためて思いました。

(つづく)

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