2018.07.11

W杯賢者3人が日本対コロンビアを討論。
「西野朗監督は、持っている」

  • photo by JMPA

小澤 日本のスタメンは、直前のパラグアイ戦の流れをくんでのものだと思います。それと、コロンビアはエースのハメス・ロドリゲスが負傷によりベンチスタートで、その影響で少し選手とシステムを変えてきました。

 そういうなかで、開始早々2分に事故的なシーンが起こりました。大迫勇也がうまくダビンソン・サンチェスと入れ替わってから抜け出しての決定機を迎えたわけですが、大迫のシュートが決まらなかったことに加え、GKが弾いたボールを香川真司がスプリントして詰めていたことが、最終的にカルロス・サンチェスのハンドを誘ったと思います。ダミル・スコミナ主審も、いいアングルでジャッジしたと思います。

中山 開始2分のカルロス・サンチェスのハンド、PKの判定、レッドカード、そしてPKによる先制点という、まさにこの一連の流れがこの試合のすべてに近いと感じますし、今大会の日本の行方を決めたと思っています。

 主審が提示したのがイエローカードだったら、もしかしたら日本は勝てなかったかもしれませんし、グループリーグ敗退で終わっていたかもしれません。ほぼ1試合を1点リードの状態で10人の相手と戦えるという、普通ではあり得ないようなご褒美をもらえて大会をスタートできたことが、結果的に今大会の日本を化けさせたと思います。

小澤 本来であれば三重罰(PK、退場、次戦出場停止)はないところを、主審がレッドカードを出してくれたことは日本にとってラッキーでしたし、今大会の日本の流れを決定づけたシーンになりましたね。

 ただ、3分以降の前半の戦いぶりを見た時には、コロンビアがひとり少ないにもかかわらず、日本は押し込まれていました。1点リードしてひとり多いという優位性を、日本がうまく利用できていなかった部分は否めません。そこは、ベンチワークも含めて日本の課題が出たと思います。

中山 僕もそこが見ていて気になりました。日本は、10人の相手に対しても守備面でしっかりとした連動性があまり見られませんでしたし、簡単に相手に縦パスを入れさせてピンチを招いていました。それを見て、やはりこのチームは監督の指導の下でしっかりとしたチーム戦術が構築できていないと、その後の戦いに不安を感じました。

倉敷 日本に不利なジャッジもありました。前半38分、スコミナ主審は長谷部誠のラダメル・ファルカオに対するファールをとりフリーキックを与えます。ファルカオと長谷部はその直前にもペナルティーエリアの中でもつれ合って、ファルカオのシミュレーション気味のプレーがありました。今度は長谷部のファールをとったわけですが、中山さんはどう見ていますか?

中山 記者席でもスロー映像を確認しましたが、あれはファールではなかったと思います。ただ、主審はPKとレッドカードでコロンビアを10人にしてしまったことの調整も含めて、コロンビアに流れを作ってあげようという気持ちが働いたのかもしれませんね。