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W杯賢者3人が日本対コロンビアを討論。
「西野朗監督は、持っている」 (4ページ目)

  • photo by JMPA

倉敷 コロンビアはフアン・キンテロのフリーキックで追いつきます。試合巧者はこういう機会をうまく利用するものですが、それにしても日本にはセットプレーの守りに課題があることを初戦から露呈してしまったのは残念でした。

小澤 これはキンテロのキックを褒めるしかないんでしょうけど、壁の作り方や川島永嗣のポジショニングについては検証する必要があると思います。逆サイドに寄りすぎていた印象は受けましたから。

 個人的には、直前の親善試合の内容を見ていて、それこそ2010年の時に川島が抜てきされたように、今回は思い切って中村航輔を初戦から起用する手もありだったと思っています。これは結果論ではなく、初戦の前から考えていました。

中山 その場面については、試合後に昌子源が話していましたが、どうやらミーティングでは壁を作った時にイージーにジャンプするなという話が出ていたそうです。ギリギリまでボールを見るように心がけて、早いタイミングで見切りをつけてジャンプしないと話していたのに、実際にゲームになると選手も興奮しているので、そのことを忘れて本能的にジャンプしてしまったと反省していました。

小澤 やはり、その部分もしっかりGKが決めて指示すべきでしょうね。ジャンプするかしないかも含めて、こうした守備の場面はGKから逆算して議論しなければいけないと思います。

倉敷 ゴールキーパーにまつわる文化はいずれ改めて取り上げたいテーマですね。さて、試合は1-1で後半へ入り、ホセ・ペケルマン監督は59分にパサーだったキンテロを下げ、ハメスを投入します。これは意外な選手交代でしたね、結果として日本にとってはプラスに働いたように思えます。

小澤 この試合のペケルマンの采配はことごとく裏目に出たと思いますし、前半のフアン・クアドラードの交代も含めて見誤った部分が多かったのではないでしょうか。おそらくハメスはプレーできる状態ではなかったと思いますし、実際にプレーは精彩を欠いていました。

中山 試合後にペケルマンが「私の今日の交代策を見れば、我々が守ろうとしていたわけではないことは分かったと思う。ただ、残念ながらそれがうまくいかなかった」とコメントしていましたが、彼は前半の試合展開を見て、10人でも日本に勝てると踏んだのだと思います。しかし、ピッチの選手たちは数的不利の状態に暑さも加わり、後半は明らかに消耗していました。笛吹けど踊らず、という状況に陥ったのが後半のコロンビアでした。

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