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パラグアイに快勝の「入れ替え
西野ジャパン」はW杯本番でも通用するか (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 松岡健三郎●撮影 photo by Matsuoka Kenzaburo

 当の本人曰く、フォーメーションを変える理由については「オプションを持っておきたい」、メンバーを入れ替える理由については「バックアップ(のメンバー)も大事」と、当たり前の一般論を語るだけだ。

 しかし、短期間で結果を出せるチームを作ろうと思えば、そんな悠長なことは言っていられないはず。にもかかわらず、西野監督がこんなアプローチをするのは、何らかの狙いがあるとしか思えない。

 では、指揮官の狙いとは何か。それを探るヒントは、パラグアイ戦後のコメントにあるのではないかと思う。

「(ガーナ戦から)段階的に修正し、(パラグアイ戦で)勝利をつかめた。成長というか、チームのステップアップは感じているが、それはわずか、わずか(の積み重ね)のなかでのこと」

 チームの完成度について西野監督はそう語り、「完成度を問われれば、(大きく高まっているとは)まったく思っていない。もっともっと選手のよさを引き出したうえで、完成度が高い完成形があると思う」としている。

 しかし、その一方で西野監督は「(わずかな積み重ねを続けるなかで)彼らが劇的に変われる瞬間はある。(これまでとは)また違う成長の角度を感じられるかもしれない」と語り、4-2で勝利したパラグアイ戦が"劇的な変化"のきっかけとなりうるものだったことを示唆している。

 つまり西野監督は、メンバーも戦術も固定し、着実にチームの成熟度を高めていくよりも、どこかでチーム内に劇的な変化を起こそうとしていた。

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