2018.03.22

森保一監督がサンフレッチェ退任後に、
世界中をまわって見てきたこと

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

森保一監督インタビュー@後編

 地元開催ということで、すでに日本代表は東京オリンピックへの出場権を獲得している。森保一監督に求められているのは、残り2年半でいかにしてチームを作り上げていくかだ。サンフレッチェ広島時代、若手を育成しながら3度のJ1優勝を成し遂げたその手腕は、どうやって磨かれたのか――。

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森保監督は広島退任後、各国をまわって見識を広げていた―― サンフレッチェ広島でも、U-21日本代表でも、GKやDFから攻撃をビルドアップし、食いついてきた相手を剥がして攻め込む攻撃的なスタイルに取り組んでいます。広島時代の前任者、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督の影響が大きいと思いますが、どんなところに共感を覚えているのでしょうか?

森保一(以下:森保) たしかに今やろうとしていることは、ミシャさんの影響が大きいです。広島で2年半、ミシャさんのもとでコーチをやらせてもらって、これは日本人に合ったサッカーだと感じたんです。予測して、素早くサポートして、連係、連動して、組織的に崩していくっていうところが特に。だから、ミシャさんからチームを引き継ぐことになったとき、僕自身もトライしたいとすごく思いました。

―― 一方で森保監督は現役時代、ハンス・オフトさんに始まり、多くの外国人監督のもとでプレーされています。彼らから学んだエッセンスも取り入れているのではないかと想像します。

森保 おっしゃられたように、いろいろな監督の影響も受けています。たとえば、ボールの動かし方は(スチュアート・)バクスター監督から学んだものが大きいと思うし、個の局面なんかはオフト監督から学んだことを生かしています。外国人監督だけではなくて、選手とのコミュニケーションの取り方は清水(秀彦)さんの影響を受けていると思います。清水さんとは京都(パープルサンガ/現サンガ)と(ベガルタ)仙台で一緒に仕事をさせてもらったんですけど、チームにはヤンチャな選手がたくさんいて。

―― 岩本輝雄さんとかですか(笑)?

森保 そう。テルとか、山田隆裕とか(笑)。清水さんはそうした選手たちを認めて、彼らのスペシャルな能力を引き出し、チームとしてまとめていった。パズルの1ピース、1ピースは違う形なんですけど、それをうまくつなぎ合わせて、チームとして完成させた。