2018.03.02

6失点って、マジか? なでしこジャパンの
守備崩壊を食い止めるには

  • 早草紀子●取材・文・写真 text&photo by Hayakusa Noriko

 なす術(すべ)がなかった。試合が始まる1時間半前まで、バケツをひっくり返したような豪雨に見舞われたアルガルベカップ第1戦。たっぷりと水を含んだピッチ、ポルトガルのこの地区特有の強風──。風下スタートとなった日本にとっては確かに不利な要素もあったかもしれない。それにしても……である。

前半、オランダの猛攻を受け続けたCBの市瀬菜々(左)と三宅史織 日本を少しでも研究した欧米系のチームであれば、おそらくこう仕掛けるだろう戦い方。それに倣(なら)ったオランダの先手必勝の猛攻に、なでしこジャパンはあっけなく陥落してしまった。

 開始4分、ロングボールを受けたFWシャニセ・ファン・デ・サンデンが個の力でセンターバック市瀬菜々(ベガルタ仙台)を振り切って、FWリーゲ・マルテンスがゴールを奪う。さらに4分後、今度はマルテンスの左サイドから中への折り返しに、レネス・ベーレンスタインが合わせてのゴール。オランダにとっては十八番のパターンが続き、開始わずか8分で試合の流れを決定づけられてしまった。

 それでもここで食い止めていれば、展開は変わっていたかもしれない。しかし、まだ前から奪いにいくのか、一度引くのか、チームの意思が定まらない。オランダの勢いに慣れる間もなく、負の連鎖は止まらなかった。

 その後もセットプレーからやられ、いつもは冷静な守護神・池田咲紀子(浦和レッズL)まで、らしからぬクリアミスを犯し、失点はかさんでいった。結局、悪夢のように長かった前半で失ったゴールは5つ。後半にさらに失点し、最終的には6失点。あまりにも多すぎた。