「ボールをもらいたがらない」ハリルJ。自信も確信もない負けっぷり (5ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 ハリルホジッチ監督はメンタル面を改善点に挙げ、「相手をリスペクトしすぎた」と選手たちの自信を欠いたプレーぶりを嘆いたが、言い換えれば、選手たちが自信を持ってこの一戦に臨めなかったのは、自信の裏づけとなるべきものを、これまで積み上げてこられなかったからではないのか。

 力の差を見せつけられ、大敗を喫したこと自体は大きな問題ではない。例えば8年前の秋、日本代表はオランダに0-3で敗れたが、選手たちは積極的にボールを動かし、それまでやってきた、つないで崩すサッカーで真っ向から挑んだ。実力差はいかんともしがたく、結果的に大敗を喫したが、試合内容は好感の持てるものだった(結局、W杯前に、そのサッカーを捨ててしまうことになるのだが)。要するに、重要なのは「負けっぷり」である。

 日本代表は、何を武器にW杯を戦おうとしているのか。

 この試合からは、それがまったく見えてこなかった。

◆スペインの知将は「大迫、岡崎の2トップでいくべきだった」と提言>>>

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