結果オーライの引き分けの中、
イタリアを翻弄した堂安律はスゴかった (3ページ目)
当然、イタリア守備陣も、誰が日本の攻撃の中心にいるのかは気づいていた。背番号7への対応がみるみる荒くなり、削られた堂安がピッチに転がるシーンが増えた。
堂安と好連係を見せた市丸瑞希 だが、堂安は手痛い洗礼も意に介さず、「楽しかった。ああやってバチバチ来てもらえたほうが、自分は火がつくんで」と、さらにギアアップ。堂安、MF市丸瑞希、DF初瀬亮の"ガンバトリオ"が右サイドで好連係を見せるなど、試合の主導権を握った日本は、後半開始早々の50分、ついに同点に追いつく。
流れるようなドリブルから値千金の同点ゴールを決めたのは、またしても背番号7の左足だった。
誰も寄せつけない迫力あるプレーを見せたピッチ上から一転、堂安は試合後、あどけなさの残る18歳の笑顔を見せて語る。
「あれ(ドリブル突破)が特徴なんで、ああいうゴールが取れてうれしい」
U-20日本代表の内山篤監督は、「(堂安が)14歳のときから彼を知っている」といい、高いポテンシャルを評価しつつも、それがコンスタントに発揮されないことにもどかしさも感じていた。
「これくらい苦しいといいのかな」
指揮官は冗談まじりにそう語っていたが、いきなりの2失点で頬を張られ、堂安は確かに目を覚ました。
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