アフガニスタン戦大勝にも構造的問題。香川真司頼みでいいのか (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Getty Images

 今季の香川は好調だというが、数年前のレベルに戻ったかどうかというレベルにすぎない。その香川が好調に見える日本。ここにも問題があると思う。

 本田、長友佑都、長谷部誠。岡崎は微妙だが、長年日本を支えてきた主力のベテランたちは、決して調子よく見えない。かつてに比べ20~30%減。はたしてW杯2018年本大会まで、一定のレベルを維持できるのか。年齢的な問題も抱えている。香川がよく見えるのは、周囲があまりよくないことの裏返しではないのか。

 だとすれば、それに代わる若手が控えていないと、代表チームはスムーズに循環しない。終盤、長谷部に代わり遠藤航が投入された。2018年から逆算すれば、遠藤航のような若手がもう3人、4人いないと、新陳代謝は望めないことになる。

 ベテランの中で、過去と比較しやすいのは長友だ。サイドバックというポジションとそれは大きく関係するが、スタート位置が低いのだ。これはアギーレジャパンとの比較で明らかになる。

 アギーレ式4-3-3は、マイボールに転じると3-4-3に変化した。アンカーの長谷部が最終ラインに下がり、それと同時にサイドバックが、インサイドハーフと同じ高さまで、自動的にせり上がる仕組みになっていた。

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