2015.09.09

アフガニスタン戦大勝にも構造的問題。香川真司頼みでいいのか

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Getty Images

 アフガニスタン戦の開始10分、香川真司のミドルシュートが決まっていなかったら、試合の行方はどうなっていただろうか。先制点を早い時間に奪えたことが、6得点に繋がった原因だと思う。香川といえばミドルシュートが最も期待できない選手の一人。シュートのキック力が不足している一番の選手になる。その香川がミドルシュートを放ったことは、決まったことと同じくらい驚きに値した。今季、好調が伝えられる香川だが、このプレーにそれはよく表れていた。

アフガニスタン戦の先発イレブン。前戦からの変更は原口元気の起用のみだった 決定的なシュートミスを犯した先のカンボジア戦も、動きそのものはキレていた。いろいろなシーンによく顔を出し、積極的にプレーに絡んでいたが、それはこの試合にも引き継がれていた。しかし、元気に動き回るほど、4-2-3-1の1トップ下というポジションとの適性に、懐疑的になるのだった。

 レバンドフスキ(前ドルトムント、現バイエルン)の下なら分かる。センターフォワードが、ポストプレーに優れたタイプなら問題はないが、岡崎慎司はそうではない。ゴール前でしぶとさを発揮する、得点感覚に優れたゲッターだ。ボールを収める力は高くない。

 ボールを収める能力を1トップ下が備えていなければ、パス回しは安定しない。1トップか1トップ下か、どちらかにディフェンダーを背にしたプレーを得意にする選手がいないと、攻撃は理詰めにならない。その他の選手が頭を整理しながら相手ゴールに向かっていくことができない。