2015.09.07

ドルトムントで絶好調の香川真司が、日本代表で輝けない理由

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko 益田佑一●写真 photo by Masuda Yuichi

 香川真司の好不調を見極めるのはなかなか難しい。今季、ドルトムントの試合で見せる香川のパフォーマンスは、それはそれは輝いている。出場すれば必ず得点には絡むし、前線の選手が相次いで交代した試合終盤でも走り回り、自ら得点する。走行距離だけでなく、1対1での勝率も高く、目下ブンデスリーガ首位のチームを牽引する。

W杯予選カンボジア戦で1ゴールを決めた香川真司 一方、先のカンボジア戦での香川はこれまでの日本代表戦でのパフォーマンスと変わらなかった。2013年、14年は所属クラブでの成績もプレーも振るわなかったから、代表でぱっとしなくても仕方がないとの見方もあった。それだけに今回こそ、と期待は膨らんだが、そうはいかなかった。やはり代表仕様の香川だった。

 ドルトムントでの香川は、トゥヘル新監督からかなりの部分で「任せられている」。4-2-3-1から4-3-3へとシステムが流動的に変化する中で、「自分で判断して中盤か前かを決めろ」というのが大筋の指示だという。つまりインサイドハーフ的に前線の3枚を生かすこともあれば、1列前でプレーすることもある。それは相手の守備の陣形や時間帯によって変化する。これにより、4-2-3-1のトップ下に固定され、セカンドトップとして高い位置でプレーし、得点に直接絡むことを求められていた時期のフラストレーションはなくなった。