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ハリルJの「起爆剤」。南野拓実への期待が高まるワケ

  • 飯尾篤史●文 text by Iio Atsushi
  • photo by Getty Images

「ついに」といったところだろうか、リオデジャネイロ五輪世代の期待の星、20歳のFW南野拓実が、10月8日のロシアW杯アジア2次予選vsシリア、13日の親善試合vsイランに臨む、ハリルジャパンに初めて選出された。

オーストリアの強豪ザルツブルクで活躍し、初の代表入りを果たした南野拓実。オーストリアの強豪ザルツブルクで活躍し、初の代表入りを果たした南野拓実。 セレッソ大阪からオーストリアのザルツブルクに移籍したのが、今年1月。昨シーズン途中の加入ながら、13試合に出場して3得点の成績を残すと、今季はサイドハーフのポジションをがっちりとつかんでいる。現在、リーグ戦では5ゴールをマークし、9月22日に行なわれたオーストリアカップ2回戦のホルン戦でも、1ゴール1アシストを記録したばかり。サッカー協会・霜田正浩技術委員長が1週間にわたって視察し、満を持しての初招集となった。

「数年後、日本代表にとって、ものすごく効果的な選手になると考えている」

 ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は、そのポテンシャルに最大級の賛辞を贈った。

 もっとも、南野の選出に「将来性を評価して」「経験を積ませるため」といった"未来への先行投資"の印象はない。オーストリアリーグの強豪で、2013-2014年シーズンにはヨーロッパリーグで旋風を巻き起こしたチームの、押しも押されもせぬレギュラーなのだ。リオ五輪世代、20歳といっても、即戦力を期待しての選考なのは確かだろう。

 攻撃的なポジションならどこでもプレーできるのが強みで、「現代フットボールに適した選手」とは指揮官の評。ハリルジャパンの基本システム、4-2-3-1で言えば「3」の右や左に入り、1トップの後方からフィニッシュに絡む役回りを演じることになる。

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