メダルどころか五輪出場に黄信号。すべては手倉森監督の采配に

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by PHOTO KISHIMOTO

8月特集 リオ五輪まで1年、メダル候補の現在地(7)

 W杯のアジア出場枠は4.5。それでも日本の突破確率はせいぜい8割だ。5回に1回程度は本大会出場を逃す覚悟をしておく必要がある。最近の日本代表を見ていると、8割は甘過ぎ。次あたり危ないのではないかと不安に襲われる。

 だが、フル代表以上にその危機に絶えずさらされているのは五輪代表チームだ。

五輪代表の中心、遠藤航はフル代表デビューを飾ったが...五輪代表の中心、遠藤航はフル代表デビューを飾ったが... 五輪本大会のアジア枠は、W杯より狭き門だ。前回ロンドン五輪予選は3.5枠あったが、今回リオ五輪予選は通常に戻り3枠。突破の確率は6割がいいところだ。

 アトランタ五輪以降、5大会連続出場を記録している日本。しかし、アテネ、北京、ロンドンの各予選はいずれも際どい戦いだった。

 そろそろ危ない。確率的な問題に加えて、今回は戦力的な問題が輪を掛ける。過去の5大会に出場した顔ぶれと、現在のメンバーを比較すれば、それは明白になる。

 96年アトランタ、2000年シドニー。この両大会に出場した選手は、いま振り返れば、その後の日本サッカー史を彩ることになった華のある選手で占められていた。


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