アルガルベ杯まさかの敗戦スタート。ここから這い上がれるか (2ページ目)

  • 早草紀子●取材・文・写真 text&photo by Hayakusa Noriko

 17分、今度は日本がゴールを引き寄せる。宮間からの展開で左サイドの川澄奈穂美(INAC神戸レオネッサ)が中にマイナスのボールを切り返す。合わせた大儀見優季(VfLヴォルフスブルク)のシュートは惜しくもポストに嫌われるものの、そこにツメていたのは安藤。しっかりと決めて試合を振り出しに戻した。本来であれば、この段階で流れを掴むのがなでしこジャパンだが、この試合は違った。

 後半に入り、安藤に代わって投入された永里亜紗乃(1. FFCトゥルビーネ・ポツダム)は右サイドで積極的な仕掛けを見せるなど、キレのあるプレイを見せてはいたものの、決定機を生むまでには至らず。そうこうしているうちに、追加点を挙げたのはデンマークだった。

 熊谷紗季(オリンピック・リヨン)にしては珍しいコントロールミスを見過ごさなかったS・トロルスゴールがかっさらい、逆サイドへ展開すると、ラスムセンがダイレクトボレーでゴール。勝ち越しを許してしまった。結果的にはこれが決勝点となり、日本は大事な初戦を1-2で落とすことになった。

 終始速い展開で勝負に出た日本。指揮官は守備において「そこで失っちゃダメだろってところで失うことが2、3回あって、それが相手のチャンスになってしまった。悪い癖」と、反省点を述べた。

 攻撃においては「一度起点ができたところから、パスのタイミングや、シュートに行く1個前のところでのミスがある。どこにコントロールするか、どのタイミングで持ち出していけばシュートまで行けるのか。個の部分をあげていかないと」と修正点を挙げた。

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