宇佐美貴史が激白「自分が代表に呼ばれなかった真相」

  • 佐藤 俊●取材・文 text by Sato Shun
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

日本代表
宇佐美貴史インタビュー(前編)

 ガンバ大阪FWの宇佐美貴史にとって、W杯出場は大きな目標である。

 ブラジルW杯イヤーだった昨シーズン、宇佐美はJリーグの開幕を楽しみにしていた。リーグ戦でゴールを量産し、土壇場で日本代表に滑り込んでのW杯出場を思い描いていたからだ。だが、シーズン開幕目前の2月に負傷。全治2カ月と診断されて、代表入りはもちろん、ブラジルW杯の舞台に立つことは絶望的となった。

「ブラジルW杯に出ることは、ひとつの目標にしていたので、(負傷したことは)そりゃ、ショックがなかったというと、嘘になります。でも、ケガをしたんやから、いつまでもくよくよしていても仕方がないし、(気持ちを)切り替えていくしかない、と思っていました。それに、チーム(ガンバ)のスタートがよくなかったんで、(W杯のことより)むしろそっちのほうが気になっていた部分もあるんですよ。どんどん(リーグ戦の)順位が落ちていって、それを(ピッチの外から)見ているほうがつらかった」

日本代表入りが待望されている宇佐美貴史。日本代表入りが待望されている宇佐美貴史。 4月末に復帰した宇佐美。代表入りは叶わなかったが、ブラジルW杯の試合はテレビで見ていた。そこで、「W杯は出るものだ」と改めて感じたという。

「W杯期間中、各々の試合とか、大会全体についてのコメントを求められたりしたけど、(客観的な立場にいる)自分がそういう話をしていることにすごく違和感を覚えた。次のW杯では、そういう立場にはいたくないですね。W杯って、やっぱりW杯に出た選手にしかわからないことがたくさんあると思うんです。大会のプレッシャーとか、相手の本当の強さとか、(試合までに)チームをどう作っていくとか。それを、早く肌で感じたい。それでまた、自分も成長できると思うんで。だから、ロシアW杯は絶対にピッチに立たないとダメやな、と思っています」

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