ライバル・韓国が感じた「日本代表の素朴なギモン」 (3ページ目)

  • 慎武宏●文 text by Shin Mukoeng  photo by AFLO

「ヨルダン戦はよくやったが、韓国のMFキ・ソンヨンや、オーストラリアのFWケーヒルのように、毎試合で安定的かつ決定的な仕事ができないのは致命的。今の状態では、エースと呼ぶに値しないと言わざるを得ない」(ソ・ホジョン記者)
「試合を重ねるごとに自信を取り戻しているようにも映ったが、ムラがあり過ぎる」(ペ・ジンギョン記者)
「勝負弱さを露呈した。UAE戦の最後にPKを外したのが象徴的だった」(リュ・チョン記者)

 もっとも、韓国のジャーナリストたちは、日本の敗因が選手個々にあったとは考えていない。韓国から見た日本の問題点に訊ねると、三者三様にこんな答えが返ってきた。

「スタメンを固定しすぎでは? 戦い方に変化がなく、遠藤が下がるとチームとしてのまとまりが低下したし、スタメンに代わるバックアップメンバーも影が薄かった」(ペ・ジンギョン記者)
「ターゲットタイプの豊田を投入しても、そこにボールが集まるわけではなく、バカ正直なくらいにボールを回して崩そうとしすぎ。ときにはシンプルに、ロングポールを放り込んでゴールを奪いに行く強引さがあってもいい。綺麗なサッカーをしようとしすぎではないか」(リュ・チョン記者)
「完成度が高いことは認めるが、自分たちのスタイルにこだわりすぎ。相手や状況によって戦い方を変える対応力を身につけるべき」(ソ・ホジョン記者)

 意見は様々だったが、彼らと同じような指摘をしていた韓国人監督の言葉を思い出す。昨季途中までサガン鳥栖を率いていたユン・ジョンファンだ。昨年12月、Jリーグで長く指導者生活を送った彼は、日本サッカーの課題についてこんなことを言っていた。

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