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ライバル・韓国が感じた「日本代表の素朴なギモン」 (2ページ目)

  • 慎武宏●文 text by Shin Mukoeng  photo by AFLO

「アジアカップやワールドカップのような国際大会でグループリーグ3試合を消化すれば、長所も弱点も浮き彫りになる。それをもとに、監督はチームに変化を加えたり、対戦国もそれなりの対策を練ってくるもので、UAEは日本の長友(佑都)と酒井(高徳)のオーバーラップを封じ込む策を講じたが、日本は選手の顔ぶれも戦い方も同じ。しかも、先制されても同じリズム、同じパターン、同じ方式でボールを回すだけで、相手の出方に対処できていなかった。

 また、試合後のミックスゾーンで日本メディアは香川(真司)の不振を嘆いていたが、私は香川ではなく、長友がまったく機能しなかったことが敗因だと感じた。UAEの対策に、長友はもちろん、日本はチームとしても対処できていなかった。

 日本はチームとしての完成度は高かったものの、予定調和のスタイルに怖さはなく、想定外の状況にも対処できていない。ブラジルW杯のコートジボワール戦やギリシャ戦もそうだった。耐えるべきときに耐えられず、挽回のためのリスクも侵さない。プレッシャーが強くなると横にボールを動かすだけで、時間浪費に終始する。優秀だけど、応用力を欠いてプレッシャーに弱い、『残念な模範生』のようだ」

 優秀だけど、残念な模範生。
 うまいけど、強くはない。

 日本の実力を認めつつも、物足りなさがあることをチクリと指摘するところがいかにも韓国らしいが、選手評に関しては、3記者の意見は分かれる。それぞれ、「本田(圭佑)、長友、遠藤(保仁)」(ペ・ジンギョン記者)、「本田、乾(貴士)、吉田(麻也)、森重(真人)」(ソ・ホジョン記者)、「本田、乾」(リュ・チョン記者)を高く評価した一方、「清武(弘嗣)はセレッソ大阪の時の勢いを失ってしまった」(ソ・ホジョン記者)、「豊田(陽平)では役不足だった」(ペ・ジンギョン記者)、「長谷部(誠)には以前ほどの存在感がなかった」(リュ・チョン記者)と厳しい。特に香川に関しては、誰ひとりとして及第点を出さなかった。

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