コロンビアに惨敗。だが日本の方向性は間違っていない
日本代表のブラジル・ワールドカップはグループリーグ3試合で終焉を迎えた。
2敗1分けの勝ち点1でグループCの最下位。それが日本代表の残した成績である。
コロンビア戦終了後、顔を覆う本田圭佑 勝てば決勝トーナメント進出の可能性を残すコロンビア戦。結果的にギリシャがコートジボワールに2-1で勝利したため、日本はコロンビアに勝ちさえすれば2位でグループリーグを通過できていた。
先制されはしたものの、前半終了間際、FW岡崎慎司のゴールで同点に追いついたといきには、逆転突破の芽が膨らんだかに見えた。
しかし、後半、コロンビアが10番のハメス・ロドリゲスを投入してきたことで試合の流れは一気に変わった。
フランスリーグのモナコで活躍するレフティは、後半開始直後が勝負とばかりにピッチを広く動き回り、ボールを受けてさばく動きを繰り返し、前半は停滞しがちだったコロンビアの攻撃にたちまちリズムをもたらした。
こうなると、フラストレーションが溜まっていたスタンドのボルテージも上がる。日本に比べて圧倒的多数のコロンビアサポーターがつめかけたスタジアムの雰囲気を一変させ、コロンビアが勝利へと突き進むムードを作り上げてしまった。
55分、ロドリゲスのパスからFWジャクソン・マルチネスが勝ち越しゴールを決めた時点で勝負あり。あとは前掛かりになった日本を手玉に取るように、カウンターから2点を追加。結果は1-4の完敗だった。
後半開始からのロドリゲス投入が、勝負のポイントとなったのは間違いない。この試合が初出場初先発だったボランチの青山敏弘は「(勢いに)乗せてしまった」と、後半の立ち上がりを悔やむ。
しかし、青山がこれに続けた言葉が、日本とコロンビアとの力の差を如実に物語ってもいた。
「でも、それが実力。(ロドリゲスを)つぶしに行っているつもりだったけど......。もっと(厳しく)行かないといけなかった」
確かにひとつの選手交代が大きく試合を動かした。だが、それはひとつのきっかけに過ぎず、わずかな勝負のアヤが決着をつけたような試合ではない。力の差は大きかった。そう言わざるをえない。
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