あえてザッケローニに要求する。まだ物足りない選手起用法
オランダに予想外の引き分け。ザッケローニ更迭せよ、の声はこの1試合で収束した。さらに続くベルギー戦でまさかの勝利。ザッケローニはわずか2試合で、一転、信任を得た恰好だ。
オランダ戦から中2日で臨んだベルギー戦。ザッケローニは、コンディションを考慮し、メンバーを大幅に入れ替えて臨んだ。オランダ戦、ベルギー戦でメンバーを使い分けたというほうが正しい言い方だと思う。いつものザッケローニとは違った顔を見せた。彼はベルギー戦の試合後、それについて、さも当然のことのように言った。
強豪ベルギーを破った日本代表とザッケローニ監督(右)「コンフェデ杯までは予選を戦ったメンバーでいくが、その後はメンバーを入れ替えていく。この方針は変更していない」と。
だがコンフェデ杯以降も、先月のベラルーシ戦までは、メンバーを入れ替えて戦っていたとはお世辞にも言えなかった。行なわれたのはマイナーチェンジ。固定化は促進するばかりだった。入れ替えが働いたのは、この2試合に限った話。中2日だったから、強行日程だったから。そう考えるのが自然だとは、オランダ戦後の原稿でも触れた通りだ。
だが、ザッケローニはコンフェデ杯以降の自らの姿を忘れたかのように胸を張った。彼はいま、世の中に対しすっかり優位に立っている。
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