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ウルグアイ戦でも大量失点。
ザックジャパンが守備を建て直すためになすべきこと (3ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 だが、ミスというのは、見た目に明らかなパスミスだけのことではない。岡崎は「もっと球際で強く行かなければいけないし、(簡単にサイドチェンジされないようにボールサイドで)もっと追い込めないといけない」と話す。

 個人の守備能力が急には上がらない以上、「1対1の状況を作られないような対応をしなければならない」(DF吉田麻也)はずなのだが、残念ながらそれができていないのが現状だ。ザッケローニ監督は言う。

「日本のいいところが出るときというのは、チーム全体がコンパクトにまとまり、高い位置からプレッシャーをかけ、それに合わせてDFラインが連動して高い位置を取れているときだ」

 ところが、最近の日本代表を見ていると、以前と比べて選手が規律のなかでプレイしていないように映る。個々が"自分なりの"攻撃意識を強くしてしまい、非常にバランスが悪い。攻撃のバランスの悪さは、必然、ボールを失った後の守備のバランスの悪さにもつながっている。

 後半に入ってからは、攻める回数を増やしてはいたが、それほど決定機の数は多くなかった。こんな大味な試合を続けていても、勝つ確率は下がるばかりである。

 コンフェデだけならともかく、今年に入ってからはホームで行なわれる親善試合でも5月のブルガリア戦、そして今回のウルグアイ戦と、いともあっけなく完敗を喫するようになっている。

 今までは弱い相手と試合をしていただけだ、と言ってしまえばそうかもしれないが、以前ならできていたことができなくなっているのは気になるところだ。

 選手自身が、「世界の強豪と伍するためには個の力を高めなければならない」と考えるのは当たり前のことだろう。しかし、だからと言って、日本の長所である規律を失っては、勝利は遠のいていくだけだ。

 1年ほど前まで、日本代表は確かに強かった。「史上最強」との評判も伊達ではなかった。しかし、世界に一歩近づいた途端、選手たちは自らの長所を見失い、勝手に動き始めてしまった。

 チームが組織としてまとまり、コンパクトな守備陣形と連動したプレスを取り戻すため、以前の自分たちのプレイを振り返ることも、必要ではないだろうか。

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