【日本代表】イラク戦でアピール不足に終わった「控え組」の問題点 (3ページ目)
さて、このあとは、いよいよコンフェデレーションズカップに挑む。6月15日(現地時間)のブラジル戦では、どんな戦いを見せてくれるのか、非常に楽しみだ。
ポイントになるのは、守備ではカウンターへの対応だろう。ブラジルは6月9日(現地時間)にフランスと対戦した際も(3-0で勝利)、スピーディーなカウンターからゴールを奪っていた。縦パスが入ると、ボールを追い越して駆け上がっていこうとする選手が何人も出てきて、かなりの破壊力がある。それに対処するのは困難を極めるが、帰陣のスピードを上げるなどして、しぶとい対応を見せてほしい。
攻撃に関しては、本田圭佑がトップ下に戻ってくるだろうから、イラク戦とは違ってボールも収まると思う。そこから、本田と香川との絡みによるスムーズな流動性と、中央にカットインしてくる岡崎の動きによって、決定機を生み出してほしい。その形が日本のストロングポイントになると思うので、その精度をさらに高めていくことが大切だ。
また、この日のイラク戦や、昨年10月にブラジルと対戦したときがそうだったように、日本はまだまだシュートが少ない。その意識を一段と高めて、フィニッシュに向かう回数をもっと増やしてほしい。相手を誘い出すために、ミドルシュートも積極的に打つべきだろう。とにかく、昨年10月に0-4で負けたときと比べて、攻守において成長した姿を見せてくれることを期待したい。
著者プロフィール
名波 浩 (ななみ・ひろし)
1972年11月28日生まれ。静岡県藤枝市出身。1995年、ジュビロ磐田に入団し一時代を築く。日本代表では10番を背負い初のW杯出場に貢献した。引退後は、ジュビロ磐田のアドバイザーを務めるとともに、テレビ朝日『やべっちF.C.』などサッカー解説者として活躍
3 / 3