【日本代表】ゼロトップのメリットは?大敗したブラジル戦で選手がつかんだ手応え

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 原悦生●撮影 photo by Hara Etsuo

本田圭佑をトップの位置で起用し、ゼロトップでブラジルと戦ったザックジャパン本田圭佑をトップの位置で起用し、ゼロトップでブラジルと戦ったザックジャパン
 アウェーでフランスを下した歴史的勝利から4日。日本代表を待っていたのは、ショッキングな大敗だった。

 0-4。いかに相手がブラジルとはいえ、日本はあまりにもあっけなく失点を重ねた。

「そんなにやられた感じはしない」

 試合後、キャプテンの長谷部誠が何度もそう話していたが、それは多くの選手に共通する思いだろう。

 ならば、なぜこれほどの大差がついたのか。長谷部が続ける。

「(試合の)入り方は悪くなかったし、(日本のほうが)中盤の枚数も多くてパスを回せたが、ゴール前のところの精度の差が出た」

 センターバックの吉田麻也もまた、「アジアだったら、(ゴールを)取られないようなシーンもあった」と言い、こう話す。

「向こうは決定力が相当あったと思う。そういうところの個の能力の高さも、今日は肌で感じられた」

 決定力の差と言ってしまえばそれまでだが、ブラジルは実に効率よくカウンターからチャンスを作り、得点を重ねた。さすがはブラジル。それこそが、この試合を見ていての率直な印象である。

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