【日本代表】木村和司が申す「ザックはポジションを固定しすぎ」

  • photo by Fujita Masato

日本代表では2列目の左サイドでプレイする香川真司。日本代表では2列目の左サイドでプレイする香川真司。木村和司が我がまま申す vol.7

昨季まで横浜F・マリノスの指揮を執っていた木村和司氏が、日本サッカー界のあらゆる出来事に対して、独自の見解でモノ申していく好評連載。今回は、日本代表を率いるザッケローニ監督の選手起用に注目をつける。

 ロンドン五輪は、男女ともにようがんばったのぉ。なでしこジャパンは期待どおり(銀)メダルを獲得し、男子サッカーも戦前の予想を覆(くつがえ)して44年ぶりに4強入りを果たした。おかげで、五輪期間中、ワシはずっと寝不足で体調まで崩してしまったわ(笑)。

 それはさておき、なでしこジャパンの躍進は、本当に素晴らしかった。ラッキーな面もあったかもしれないけど、昨年のW杯優勝の経験が生きているな、と感じた。一度、世界の頂点までの戦いを体感し、決勝まで行く自信というか、そこまでの力をチームとして持っていた。

 男子は一試合、一試合全力で戦って、最後は息切れしてしまった。世界経験が少ない彼らにはあれが精一杯だったと思う。しかし、なでしこには決勝まで戦うための、コンディションであったり、メンタリティーであったり、いろんな意味での体力が備わっていた。なでしこジャパンのその戦いぶりを見て、"経験"というものの重要性を改めて知らされた気がする。

 さて、五輪の次は、W杯予選やな。9月11日にはアジア最終予選第4戦のイラク戦が行なわれる。

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