【五輪代表】進化なき関塚ジャパン。わずかに残されたポジティブな要素
好調・永井謙佑が果敢に仕掛けてチャンスを演出したが......。 優勢に試合を進めながら、なかなかゴールが奪えず、ようやく1点を取った後は、自滅に近い形で失点して引き分け。ロンドン五輪壮行試合にしては、あまりにさえない試合だったと言わざるをえない。
しかし、少々シニカルに言うなら、実にこのチームらしい試合でもあった。いつかどこかで見たような、そんな試合の、いわば総集編である。
前半は、アジア最終予選のバーレーン戦(ホーム)の再現を見ているかのようだった。
大迫勇也を累積警告による出場停止で欠いたバーレーン戦は、1トップに大津祐樹を初めて起用。前線に明確なポストプレイヤーを置かない代わりに、2列目の3人も含め、流動的にポジションを入れ替わることで、相手の最終ラインを崩そうとした。
ところが、ボールの落ち着きどころを失ったチームは、せわしなく一本調子でゴールへ向かうばかり。一見勢い込んで攻めているようでいて、その実、決定機はほとんど作れていなかった(結果的には後半に2点奪って勝利)。
はたして、今回のニュージーランド戦である。関塚隆監督が語る。
「(試合開始から)20分くらいまでは躍動感をあるプレイをしていたが、相手も(日本の)テンポに合ってきて攻めあぐんだ」