【五輪代表】トゥーロン国際で得た、本番への糧となる2つの収穫

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by Getty Images

エジプト戦では2ゴールを決めて、存在をアピールした宇佐美貴史。エジプト戦では2ゴールを決めて、存在をアピールした宇佐美貴史。 トゥーロン国際トーナメントのグループリーグ第3戦で、日本はエジプトに2-3と敗れた。通算成績は、1勝2敗でグループ最下位。決勝トーナメント進出を逃した。

「試合の入り方は悪くなかった」

 関塚隆監督がそう話したように、試合序盤、先に決定機を作り出したのは日本のほうだった。だが、それを決めきれずにいると、次第に流れはエジプトへ。ボランチの村松大輔が振り返る。

「相手の4番(モハメド)がキーマンとは聞いていたが、(2ボランチの)オレとタカ(扇原貴広)で捕まえられず、常に後手、後手になり、そこでリズムを作られてしまった」

 前半半ばから試合の主導権をエジプトに明け渡すと、瞬(またた)く間の2失点。早くも試合は決まったかに見えた。

 しかし、ここから日本は見事な反発力を見せる。

 後半開始から1分経たずに、宇佐美貴史が強烈なミドルシュートを決め、まずは1点差に迫ると、さらにFKからゴール前で混戦になったところを、再び宇佐美が押し込み、一気に同点に追いついた。

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