【五輪代表】識者・緊急アンケート「オーバーエイジは誰がいいか?」

  • スポルティーバ●構成 text by Sportiva
  • photo by Fujita Masato

 4月24日に組み合わせ抽選会が行なわれるロンドン五輪。日本の対戦国がどこになるか注目されるが、五輪代表について、今最も世間の関心を集めているのは、関塚隆監督が活用する意向を示したオーバーエイジ(OA)枠ではないだろうか。3人まで認められている、24歳以上の選手が誰になるか、だ。

 そこで今回、サッカー解説者、ジャーナリストなど、20人の識者に「3人のOA枠は誰がいいか?」というアンケートを実施した。サッカージャーナリストの杉山茂樹氏をはじめ、何人かの方が「OA枠は使う必要がない」という見解を示し、スポーツライターの浅田真樹氏のように「(U-23世代の)香川真司を含め、A代表の主力を無理に呼んでまで使う必要はない」という意見もあり、OA枠使用についての賛否も分かれたが、その議論は別の機会に設けさせていただくとして、ここでは前述のアンケートに回答してもらった識者の意見を集計。五輪代表に必要なOA選手は誰なのか、探ってみた。

1位は、日本の司令塔・遠藤保仁

五輪代表のOA候補として、識者からの支持が最も高かった遠藤保仁。五輪代表のOA候補として、識者からの支持が最も高かった遠藤保仁。 6月にW杯予選がある日本代表との兼ね合いや、U-23世代でも香川ら「海外組」は招集できるのかなど、さまざまな問題はあえて考慮せずに行なった今回のアンケート。招集の可否などの諸事情は回答者の判断に委ねて、回答に窮する場合は3人に絞らず、2人でも4人でも可としたが、「Jリーグのクラブでも、点の取れる選手、中盤でゲームを作れる選手、最終ラインを統率できる選手という、いわゆる軸となるセンターラインに外国人選手の補強を考える。OA選手の場合も、それに近い考え方になるのではないだろうか」と、木村和司氏(サッカー解説者)が語るとおり、ほとんどの方がセンターラインの各ポジションにひとりずつ入れる、というスタンスで3人の候補選手を選出した。

 その結果、1位に輝いたのは日本代表でも攻守の要として絶大な存在感を誇る、ガンバ大阪の遠藤保仁だった(※識者が選んだOA候補ランキングは次頁)。

「今の五輪代表には、プレイでチームを引っ張って中心になるような存在がいない。できれば、各ポジションにそうした選手が必要で、中盤ならば遠藤。ゲームを作れるし、国際経験もあって適任だと思う。劣勢な状況になったときでも、動じることなく対処できるのもいい」(サッカー解説者・鈴木良平氏)

「世界を相手にしても、タテにボールをどんどん入れていきたい。扇原貴宏はアジアのレベルではできていたけれども、世界でできるかどうかは疑問。その点、遠藤ならば問題はない」(サッカージャーナリスト・渡辺達也氏)

 また、「攻撃が一辺倒になりがちなだけに、リズムを変えられる選手がほしい」ということで、サッカー解説者の鈴木正治氏とライターの川端康生氏らが遠藤を推奨した。

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