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【プロ野球】「一か八かでやるのがドラフトだと思ったら大間違い」 広岡達朗が巨人の織田翔希「強行指名」に疑問 (2ページ目)

  • 松永多佳倫●文 text by Takarin Matsunaga

 2026年のドラフト会議は、13年ぶりに12球団すべてが1位指名選手を事前公表せずに本番を迎えたため、各球団の指名戦略を読むのは難しかった。

 しかし、いざフタを開けてみれば、巨人がメジャー挑戦の意向を示していた織田を1位指名。会場には大きなどよめきが起こった。前年、ソフトバンクとDeNAが米スタンフォード大の佐々木麟太郎を1位指名した時を思わせる、衝撃的な展開だった。

 広岡氏は、巨人の過去のドラフト戦略を引き合いに出しながら、こう語る。

「巨人のドラフトといえば、かつては江川の『空白の一日』があった。また、早稲田大学への進学を希望していた桑田の時も、単独で指名し獲得した。いい悪いは別として、巨人はそれだけ用意周到に動く球団だった。時代も変わったし、それらのケースと同列に並べるつもりはないが、今回、織田を1位指名したのは、何らかの勝算があってのことだろう。そのひとつが松井秀喜の監督就任なんじゃないか」

 その一方で、こう危惧する。

「ただドラフト会議のあと、織田はメジャー志望に変わりはないとコメントしている。そこが気になるんだ。もし巨人が何の勝算もなく強行指名したのだとすれば、それは大きな間違いだ。一か八かでやるのがドラフトだと思ったら大間違いだよ」

 広岡氏の言葉には、球団の編成戦略に対する厳しい視線がにじんでいた。

【中学生の指名は本当に必要だったのか】

 そして広岡氏が、今回の巨人のドラフトでもうひとつ問題視したのが、育成枠で中学生の関蓮太郎(14歳)を指名したことだ。

「あの指名は何なんだ? いくらルール上問題がないからといっても、学生の本分は学業だ。義務教育を終えたからといって、すぐにプロ野球に入ればいいというものではない。高校に進学して学ぶことだって大切だろう。野球をやるためだけに学校があるわけじゃないんだから」

 広岡氏の言葉は、野球界における早期の才能発掘と育成のあり方にも及んだ。

「メジャーやサッカー界では14、15歳の選手を早くから囲い込むことも珍しくない。しかし、何でもかんでもメジャーやサッカー界の真似をすればいいというものじゃない。真似をするなら、年金制度やセカンドキャリアの支援など、もっと大事なところを真似するべきだ。日本には日本のよさがある。礼に始まり、礼に終わる。そうした精神まで失ってしまったら、いったい何が残るというんだ」

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