【プロ野球】阪神・大山悠輔の1位指名に会場騒然 しかし、2016年最大の「お宝」はドラフト9位に眠っていた (3ページ目)
【ドラフト9位から首位打者へ】
前編の「投手編」でも触れたように、2016年ドラフトで指名された支配下87人のなかで、「ドラフトキング」は、オリックス4位の山本由伸(都城高)であることに疑いはない。ただ、すでにメジャーで世界一に輝いた右腕を除き、現在、日本でプレーする選手に限定して選ぶなら、DeNA9位の佐野恵太(明治大)を推したい。
佐野は広陵高(広島)では甲子園の土を踏めなかったが、明治大に進学後はベストナインを2度受賞。叔父で、元パ・リーグ首位打者・佐々木誠譲りの打撃センスを持つ佐野を、DeNAは9位で指名。これは、この年のセ・リーグの支配下ドラフトのなかでは最後の指名だった。
それがチームの4番、そして主将を任される存在となり、2020年に打率.328、20本塁打、69打点で首位打者とベストナインに輝いた。2021年は全143試合に出場して165安打、2022年も打率.306をマークするなど3年連続で3割をクリアし、161安打で最多安打も獲得している。
そして、毎年コンスタントに成績を残し続けている点も評価に値する。2021年から5年連続で140安打以上をマーク。2024年には国内FA権を取得しながらDeNA残留を選んだ。今季は129試合で打率.262と本調子ではなかったが、チームの顔として着実に数字を積み上げ、通算1109試合で打率.284、1106安打、113本塁打、513打点。もちろん、源田や大山の成績もすばらしいが、9位という指名順位で考えれば、佐野が残したインパクトは、それ以上に大きいだろう。
ドラフト当日、各球団が何度も指名を重ねた末に名前を呼ばれた選手が、やがて首位打者となり、最多安打のタイトルまで獲得した。そこにドラフトの面白さが凝縮されている。
著者プロフィール
内田勝治 (うちだ・かつはる)
1979年9月10日、福岡県生まれ。東筑高校で96年夏の甲子園出場。立教大学では00年秋の東京六大学野球リーグ打撃ランク3位。スポーツニッポン新聞社でプロ野球担当記者(横浜、西武など)や整理記者を務めたのち独立。株式会社ウィンヒットを設立し、執筆業やスポーツウェブサイト運営、スポーツビジネス全般を行なう
フォトギャラリーを見る
3 / 3




















