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【プロ野球】チャンスで打てない中日打線には"逃げ道"が必要? 今中慎二が説くベンチからの指示の重要性 (4ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Tetsuo Hamada

【継投は"行き当たりばったり"な感じ】

── ピッチャーの起用に関してはいかがですか?

今中 リリーフで出るピッチャーの順番も変えている感じですよね。仮に「今日は一番手で準備しといてくれ。次の日は3番手、4番手あたりを考えているから」と伝えられた場合、準備の仕方やモチベーションの持っていき方がちょっと難しくなります。準備ができていないのかな、という場面も時々見られますが、ひょっとするとそのあたりがうまくいっていないのかもしれません。特に今の選手は、何日か前に言ってあげたほうがいいような気がします。

── 継投もうまくいっていない?

今中 内部事情はわかりませんが、外から見ている限りでは"行き当たりばったり"な感じもします。打たれたピッチャーをなんとか立て直そうと、次の試合などでまた起用するけど、またダメだったり。情の部分と、勝負に徹しなければいけない部分が混在してしまっているような印象です。

 8月下旬や9月のシーズン終盤は、"勝つための近道"を導き出さなければいけません。選手の過去の実績は関係ない。調子が上がらないピッチャーを使い続けてしまうと、取り返しがつかない状況になりかねません。

── 若手のなかでは、3年目の草加勝投手(2023年ドラフト1位)は、今季22試合に登板して防御率2.53と好投しています。

今中 ただ、ビハインドでの登板がほとんどなんですよ。そろそろいい場面で使ってもいいかもしれません。橋本侑樹が打ち込まれているケースが多くなっているので、その代役で使ってみるのもひとつですしね。

── 調子がいい選手を使うことは、打線も一緒でしょうか。

今中 そうですね。岡林勇希がまったく打てていませんが、実績があるからか「いつか打ってくれるだろう」と復調を待ち続けているように見えます。しかし現状は、ずっと使い続けて凡打の繰り返し。確かにセンターを守る選手がいなくなったという事情はありましたが、どうしても過去の実績を重視しているように感じてしまうんです。

 ピッチャーも野手も競争させていかないと、いつまでたってもチームが上がっていけません。中日に限ったことではありませんが、下位にいるチームは課題が山積みです。

【プロフィール】

◆今中慎二(いまなか・しんじ)

1971年3月6日、大阪府生まれ。左投左打。1988年のドラフト1位で、大産大高大東校舎(現・大阪桐蔭高)から中日ドラゴンズに入団。2年目から二桁勝利を挙げ、1993年には沢村賞、最多勝(17勝)、最多奪三振賞(247個)、ゴールデングラブ賞、ベストナインと、投手タイトルを獲得した。また、同年からは4年連続で開幕投手を務める。2001年シーズン終了後、現役引退を決意。現在はプロ野球解説者などで活躍中。

著者プロフィール

  • 浜田哲男

    浜田哲男 (はまだ・てつお)

    千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界でのマーケティングプランナー・ライター業を経て独立。『ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)』の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ系メディアで企画・編集・執筆に携わる。『Sportiva(スポルティーバ)』で「野球人生を変えた名将の言動」を連載中。『カレーの世界史』(SBビジュアル新書)など幅広いジャンルでの編集協力も多数。

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