【プロ野球】掛布雅之が1985年と今の阪神打線を比較 強力クリーンナップと、チームの「大きな違い」を語った (3ページ目)
【強力クリーンナップにつながりをもたらすもの】
――クリーンナップはどちらも強力ですが、85年は3人合わせて本塁打が129本(バース54本、掛布40本、岡田35本)と圧巻の数字でした。
掛布 これも単純な比較は難しいですが、相手バッテリーに与える一発の怖さはかなりあったと思います。3人とも打率は3割以上で、100打点も挙げていましたしね。
――当時も現在も、クリーンナップでタイトルを争っていますが、それはプラスに作用しますか?
掛布 チーム内で競争意識を持つのはいいことだと思います。ただ、競争意識だけではクリーンナップがつながらなくなるんです。誰かが、どこかで我慢する必要があります。
今の阪神は5番の大山がその役目を果たしているのかもしれません。みんながイケイケでは、そうそう野球はうまくいかないので。だから、いい意味で自分たちの野球を俯瞰で見られるというか、少し離れたところから見られるような選手がひとりいると違うんです。
85年に優勝した時は、自分のことを言うのはちょっと嫌なのですが、3番のバースがあれだけ打ちますし、同年は5番のオカ(岡田の愛称)も非常に状態がよかったので、オカの前にいかにランナーをためられるかを考えていました。あとは、バースが勝負を避けられないような4番を"演じる"必要があった。そのために、「40本塁打と四球が100個は必要かな」と考えました(結果的に40本塁打、94四球)。その成果もあって、3人とも100打点以上を挙げることができたんです。
――クリーンナップの関係性は、今のクリーンナップと似ていますか?
掛布 そうかもしれません。あれだけ森下、佐藤が本塁打を打ちながら、大山が50打点以上挙げていますよね(8月4日時点で56打点)。この3人はリーグで打点の上位を争っているわけですが、クリーンナップに大山がいることが、打線が機能する上で意味があるのかもしれません。
それと、大山は一塁への全力疾走を怠ったことがない選手です。チームではベテランの域に入っていると思いますが、そういう選手が先頭に立ってあのような姿勢を見せるのは、いい影響を与えます。金本知憲が阪神に入った時、走る野球という新しい風を吹き込みましたが、大山はそういうものを見せてくれています。
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