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【プロ野球】2026年版「もったいない選手」リスト きっかけひとつで主役へ駆け上がる15人 (3ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro

【一軍定着を目指す4人の逸材】

 今季の大ブレークが期待できる選手としては、矢澤宏太(日本ハム)と笹川吉康(ソフトバンク)を強く推したい。

 矢澤は投打二刀流として2022年ドラフト1位で入団したものの、昨季から外野手に専念。代走など途中出場が中心だったが、86試合に出場した。昨秋のCSファーストステージ・オリックス戦では、フランミル・レイエスの右越え打で一塁から長躯生還。無駄の削ぎ落されたベースランニングは、芸術的ですらあった。

 4年目の今季はキャンプから打撃好調で、順調にアピールを重ねている。力感のない構えから引っ張ってよし、流してよしと対応力が際立っている。

 日本ハムの外野陣は万波中正、水谷瞬、五十幡亮汰と爆発力のある選手が揃っている。矢澤がレギュラー争いに食い込めば、さらなるチーム力向上につながるだろう。

 笹川は身長194センチ、体重97キロという巨躯を誇るロマン型外野手。全身を振り絞るようにフルスイングする背番号44は、若手時代の柳田悠岐と重なる。

 昨季はウエスタン・リーグで92試合に出場し、打率.266、12本塁打、64打点。本塁打と打点の二冠王となり、一軍でも自己最多の63打席を経験した。

 ソフトバンクの外野陣は柳田、近藤健介、周東佑京、柳町達と層が厚い一方、故障者も多い。きっかけひとつで、とてつもないモンスターへと変身しても不思議ではない。

 一方で停滞ムードを振り払ってもらいたい存在としては、中日の石川昂弥と土田龍空をピックアップしたい。

 石川は2019年のドラフト組で、当時は3球団競合の末に地元・中日が当たりくじを引き当てた。2023年に121試合に出場して13本塁打をマーク。飛躍のきっかけをつかんだかに見えたが、その後は失速。昨季はわずか22試合の出場数で、打率.139に終わっている。今季は10キロ近い減量をしてキャンプに臨み、体にキレを出している。バンテリンドームに新設された「ホームランウイング」も追い風にしたい。

 土田は伸びやかなフィールディングを武器に、2023年に114試合に出場。だが、課題の打撃面が伸び悩み、以降はファーム暮らしが長くなっている。とはいえ、まるで公園で遊んでいるかのような軽やかな遊撃守備は、魅力たっぷり。常時一軍で見たいパフォーマンスだ。

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