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【プロ野球】2026年版「もったいない選手」リスト きっかけひとつで主役へ駆け上がる15人 (2ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro

 余談ながら、森の猪突猛進なプレースタイルは幼少期に原点があるのではと思い、本人に「今まで生命の危機を感じたことはありますか?」と聞いたことがある。森は爽やかに笑って、小学生時に崖から転落した話など九死に一生を得たエピソードを3つほど披露してくれた。

 一軍でも際立つ強肩の持ち主ながら、送球難が課題としてつきまとってきた。森の攻撃的な特性を考えると、中堅は天職なのかもしれない。生死を分ける局面でこそ、森の真骨頂が発揮されるはず。野球人生の危機を乗り越えてもらいたい。

正捕手争いに挑む山瀬慎之助 photo by Koike Yoshihiro正捕手争いに挑む山瀬慎之助 photo by Koike Yoshihiroこの記事に関連する写真を見る

【昨季はファームで打率3割超え】

 森の入団した2019年ドラフト組は「もったいない選手」の宝庫だ。同年の巨人5位指名で入団した山瀬慎之助(巨人)も、球界各方面から「もったいない」という声が聞こえてくる。

 昨季はイースタン・リーグ100試合に出場し、打率.302、3本塁打、24打点と結果を残した。だが、一軍出場はシーズン最終戦の1試合のみ。オフには出場機会を求めて契約更改で保留したことが、広く話題になった。

 巨人は岸田行倫と甲斐拓也が正捕手を争い、さらに正捕手経験のある大城卓三、小林誠司も控える捕手激戦区。ファームで結果を残しながら昇格チャンスすら与えられない状況は、モチベーションを維持するのも難しいはずだ。2022年より始まった「現役ドラフト」は、本来は山瀬のような選手を救済すべき制度のように感じる。

 とはいえ、巨人編成陣が今季で25歳と若い山瀬を次期正捕手候補として評価していることも確かだろう。高校時代から武器にする爆発的なスローイングに加え、パンチ力のある打撃は確実性も伴ってきた。あとは数少ないチャンスを死に物狂いでものにするしかない。

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