【プロ野球】戦力外の現実とようやくつかんだ自信 徳山壮磨26歳、"新球"ツーシームに賭けたトライアウトのマウンド (3ページ目)
【苦悩の連続だった4年間】
その表情からも、手応えある投球だったことがうかがえた。ただ惜しむべくは、これが「トライアウト」という舞台だったことだ。本格的なスタイル変更に着手したのが9月と遅く、十分に実戦で積み重ねられる時間がなかった。実際、9月の5試合では四球が減り、徳山自身もツーシームを軸にした新しいスタイルに確かな手応えを感じていた。
「シーズン終盤になって、ファームでも、いつもなら自分が投げるはずの場面で育成の選手が投げていたり、登板が少なくなってきたことを肌で感じていました。最終戦のあとに戦力外を告げられた時は、いろんな人に『なんでおまえが』と言っていただきましたけど、今年ファームで力を出しきれなかったのは事実ですし、自分としても覚悟はありました。プロは厳しい世界だとわかって入ってきていますからね。
もちろん、『もう少し早くツーシームに挑戦してアピールできていたら』とは思いますけど、これが自分の実力だったと受け止めています。今は次の舞台につながるように、ポジティブに考えています」
大阪桐蔭時代には3年春に選抜優勝。早稲田大学では最優秀防御率のタイトルを獲得し、2021年にはドラフト2位で横浜DeNAに入団。徳山は順風満帆のエリート街道を歩んできたように見えるかもしれない。
だがプロに入ってからの徳山は、ずっともがき続けてきた。2年目にはイップスを発症し、一時は自信を完全に失って、投げられなくなるほど追い込まれた。それでもメンタル面を改善して大きな壁を乗り越えた。昨年前半には持ち味を発揮して存在感を示したものの、腰痛で手術を経て迎えた今季は不調に苦しむことに。
【因縁の松山竜平との運命の再戦】
苦難の連続だった4年間をようやく乗り越えてきただけに、これほど早い戦力外は悔しさが残るものだった。
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