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【プロ野球】ヤクルト・育成出身のアンダースローの成長記 青柳晃洋のボールが教えてくれたプロで生き抜くリアル (2ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya

「球の強さやキレなど、『こんなボールがあるのか』と驚くことばかりで、本当にすごいなと思いました。いろいろアドバイスをもらって感じたのは、青柳さんは練習の引き出しがとても多いということです。自分の状態を見て、今日はこれをやると目的を持って取り組んでいる。自分はこれまで毎日同じ練習を繰り返してきたので、そういうやり方もあるんだなと勉強になりました」

【念願のプロ初勝利】

 その後、下川は8月20日に一軍再昇格を果たすと、同31日の広島戦で先発。5回を投げ8安打を許すも3失点と試合をつくり、プロ初勝利を手に入れた。

「中継ぎでガムシャラに投げて、また一軍で先発させてもらえて......ヒットもたくさん打たれて、内容はアレでしたけど、友だちや知り合いも神宮に来てくれていたので、すごくうれしかったですね(笑)。9回表は、点差もあったので安心しきっていました(笑)」

 10月4日の広島戦では、6回を3安打1失点と好投。プロ2勝目を挙げた。

「高津(臣吾)監督の最後の試合でしたし、シーズン最終戦に登板させてもらえたのは自分にとってすごくいいことなのかなと思って、いい形で終われるように頑張りました。今年、一軍で投げられたのは大きかったです。自分の持ち味は真っすぐで、いい時はその球で打ち取れるのですが、打たれたのもその球が多かった。来年は真っすぐの強さに自信を持って投げられるようにしたいですね」

 フェニックス・リーグでは「これまで課題としてきたクイックモーションと緩急の使い方を克服しないと、一軍定着は難しいと再認識しました」と語り、重点的に取り組んだ。登板した3試合では2試合が無失点、残る1試合も5回2失点と、先発の役割を果たした。

 その下川だが、練習以外の時間はいつも穏やかで、周囲を平和な気持ちにさせてくれる。

「まわりの人にかわいがられて、少し甘やかされて育ってきたので、こういう感じになりました(笑)。でも、マウンドでは気持ちを前面に出して投げるようにしています。新潟にいた時に『打者と喧嘩するつもりで投げろ』と教わって以来、実際に喧嘩をしたことはないですけど、そのくらいの気持ちで勝負しています」

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