【野球】日大三高出身の選手も! ドミニカで見つけた3人の日本人プレーヤー 「彼らはなぜこの地にたどり着いたのか」 (2ページ目)
ドミニカのサマーリーグと言えば、MLBアカデミーの選手たちが出場する「ドミニカン・サマーリーグ」が最も知られている。
対して、甘露寺の言うサマーリーグは「リーガ・ナシオナル・デ・ベイスボール・ベラノ」(全国夏季野球リーグ)のことで、アメリカのマイナーリーグで自由契約となった選手たちも多くプレーしているとのことだ。
試合は週末にドミニカの地方で開催され、給料はミールマネー程度しか出ず、宿泊場所は選手自身で確保する必要があるという。
それでも元マイナーリーガーが出場機会を求めるのは、この舞台で注目を集めるとドミニカや中南米のウインターリーグ球団にスカウトされ、そこからMLBに進む選手もいるからだ。
現在、韓国のサムスン・ライオンズでプレーする右腕投手のヘルソン・ガラビト[光白2]は、そうしてキャリアを切り拓いたひとりだ。なかには掘り出し物もいて、NPB球団のスカウトも視察に訪れている。
甘露寺は今季開幕前のトライアウトを経て、オープン戦に参加。その時の写真がリーグのSNSに掲載された。
「ドミニカでは基本的にみんなゾーンに強いボール投げてきて、『打てるものなら打ってみろ』という感じで三振を狙ってきます。対して、バッターも初球からガンガンいく。そういう野球は楽しいですね」
甘露寺は30歳になり、いつまで野球をできるかわからないからこそ、できるだけ高いレベルに挑戦したいというのがモチベーションだ。
「その時、その年齢でしかできないことってあると思うので。ここまで長く野球をやっていてよかったと思うのは、人との出会いですね。日本の独立リーグもそうですが、けっこう地方にあります。野球をやっているからこそ、そういうところにも行けるし、出会える人もいると思うので」
【黙々と壁当てに励む日々】
野球人生最後の挑戦として、ドミニカに渡ったのが山田大和だ。
現在21歳の内野手は神村学園伊賀を卒業後、KAMIKAWA・士別サムライブレイズ、宮崎サンシャインズでプレー。家庭の問題で野球を辞めようと考えたが、話し合いの末、夢であるメジャーリーグにつながる道を求めた。
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