【プロ野球】DH制導入によって野球はどう変わる? 小笠原道大が危惧する「醍醐味が失われる」 (3ページ目)
【野球をつづけるチャンスが増える】
── 高校野球でも2026年春からのDH制が導入されます。アマチュア野球への影響はいかがでしょうか?
小笠原 メリットとしては、守備が苦手な選手や足の遅い選手でも、野球をつづけるチャンスが増えます。その結果、野球人口の増加にもつながります。一方で、「エースで4番」のいわゆる二刀流の選手は減るかもしれません。ただ、中学の段階で「自分はDHだけでいい」と打撃に特化する選手が出てくる可能性もあり、自ら選択肢を狭めてしまうのはもったいないですね。
── どうすればいいのでしょう。
小笠原 いい面があれば、その反対の面もあるものです。両方を見極めたうえで、いい面を伸ばしていけばチャンスにつなげられる、という方向に持っていくことが大切ではないでしょうか。いずれにせよ、チャンスは自分でつかみ取らなければなりません。
── 選手層が厚い強豪校であれば問題ありませんが、普通のチームでは依然として「エースで4番」が多くいます。
小笠原 ただし、「球数制限」や「暑さ対策」もあり、投手を複数起用するチームは増えています。それでも、投球に専念しながら速球を投げ、守備も優れ、機転も利き、さらに打撃もできるという選手になるのは難しいでしょう。
小笠原道大(おがさはら・みちひろ)/1973年10月25日、千葉県生まれ。暁星国際高からNTT関東を経て、1996年のドラフトで日本ハムから3位で指名され入団。99年に「バントをしない2番打者」としてレギュラーに定着。2002、03年には2年連続して首位打者に輝いた。06年には本塁打王、打点王の二冠に輝き、MVPを獲得。チームも日本一を達成した。同年オフにFAで巨人に移籍。巨人1年目の07年に打率.313、31本塁打、88打点の活躍で優勝に貢献。史上初めてリーグをまたいでの2年連続MVPに輝いた。13年オフに中日に移籍し、おもに代打として活躍。15年に現役を引退した。引退後は中日二軍監督、日本ハムのヘッド兼打撃コーチ、巨人二軍コーチ、三軍コーチを歴任。23年オフに巨人を退任し、現在は解説者として活躍中
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