広岡達朗が阪神・藤川監督の采配に警鐘 「強引な野球はハマればいいが、相手に流れが渡る危険性がある」 (2ページ目)
特にセットアッパー・石井大智の離脱は大きく、"先行逃げ切り"を得意とするいつもの阪神の戦いができなかったことも理由のひとつだろう。
結局、交流戦の順位が示すように、セ・リーグもパ・リーグも、交流戦前から大きな順位の変動はほとんど見られなかった。
今からちょうど10年前、2015年の交流戦後には、シーズン途中でセ・リーグの全球団が勝率5割を下回るという異常事態が起きた。しかし、さすがにそこまで極端な状況にはならなかったとはいえ、交流戦明けの切り替えは各チームにとって重要なポイントだ。
阪神にしても7連敗しながらも首位であるという状況を鑑みれば、立て直しのポイントさえ明確になると、切り替えもしやすいはずだ。
かつて中日の指揮を執っていた落合博満が「交流戦は自分たちでコントロールできないからこそ、もし負けてもほかのセ・リーグもチームが一緒に負けていれば何の問題はない」と話していたことがあったが、まさに今年はそのとおりの展開になった。
【意表をつく必要はない】
6月29日現在、阪神は2位の広島に3.5ゲーム差をつけている。交流戦で貯金3つを減らしたとはいえ、首位をキープできているのは大きなことだ。
広岡は交流戦後の阪神の戦い方について、このように語る。
「新人監督にありがちな『勝とう、勝とう』と躍起になって、動きすぎることをまず抑えることだ。奇襲はめったにやらない作戦だから効果的なのであって、何度もやるのは奇襲でもなんでもない。強引な野球はハマればいいが、時として相手に流れが渡ってしまう危険性がある。満塁ホームランよりも、1点ずつ積み重ねていくのが野球。それを藤川が接戦の展開になった時にできるかどうかだ。
結局、ポイントで選手がきっちり打てるか、きっちり抑えられるかで投打の歯車というのは噛み合ってくるもの。だから意表をつくようなことはせず、まず基本に立ち返ってどっしり構えるべきだ。送る時はしっかり送り、中継プレーも雑にせず正確にやる。それぞれが正しいプレーを続けていれば、投打というのは噛み合ってくるのだ。それがチームプレーである」
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