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交流戦で強さを見せたパ・リーグは下位チームにも希望あり 高木豊が全チームの現状と課題を分析した (4ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

【下位チームの巻き返しのカギは?】

――5位の西武から4ゲーム差、少し離されている楽天はどう見ていますか?

高木 課題は先発陣ですね。内星龍(うち・せいりゅう)の調子を上げるために、思い切り腕が振れるリリーフで使ってから先発に戻したりと、いろいろ試しましたが結局先発は足りていません。岸孝之はいいですが、ベテランが今年の暑い夏を乗り切れるかどうか。早川隆久が戻ってきたのは大きいですし、ミゲル・ヤフーレやスペンサー・ハワードも悪くないですが、日本ハムやソフトバンク、西武と比べると先発陣はひ弱な印象です。

 ただ、三木肇監督はどんどん仕掛けていく指揮官なので、そこには期待しています。積極的に走らせますし、スクイズにしろダブルスチールにしろ、思いきりがいいです。これをやらなければ勝てない、と腹をくくってやる印象です。

――最下位のロッテはいかがですか?

高木 こちらも腹をくくって、若手中心のオーダーを組んでいますよね。レフトはドラフト1位ルーキーの西川史礁、センターは藤原恭大、ライトは山本大斗。ファーストは池田来翔、セカンドは小川龍成、ショートは友杉篤輝、サードは安田尚憲、キャッチャーは寺地隆成。基本的にいま出ているメンバーが、チームの将来を任せたい選手たちなんだと思います。

 交流戦前くらいまでは選手起用が日替わりでしたが、やはりある程度は固定するべきです。もともといい選手が多いですから、固定し始めたらロッテは強いと思いますよ。固定されると、出られない選手も出てくるし、不協和音は生まれると思います。ただ、それは仕方がないんです。もし、そうやって和を乱す選手がいたら即刻ファームに落とせばいい。

 ロッテはチームが変わらなきゃいけない時期なんです。そういう時期に、すべての選手に気を遣って満遍なく起用する春先のような野球をやっていたら、選手自身は何が何だかわからなくなりますよ。メンバーが若くて思いきってプレーしてくる分、相手チームは嫌でしょうね。若手中心のメンバーでどれくらい巻き返していけるのか見ものです。

【プロフィール】

高木豊(たかぎ・ゆたか)

1958年10月22日、山口県生まれ。1980年のドラフト3位で中央大学から横浜大洋ホエールズ(現・ 横浜DeNAベイスターズ)に入団。二塁手のスタメンを勝ち取り、加藤博一、屋鋪要とともに「スーパーカートリオ」として活躍。ベストナイン3回、盗塁王1回など、数々のタイトルを受賞した。通算打率.297、1716安打、321盗塁といった記録を残して1994年に現役を引退。2004年にはアテネ五輪に臨む日本代表の守備・走塁コーチ、DeNAのヘッドコーチを2012年から2年務めるなど指導者としても活躍。そのほか、野球解説やタレントなど幅広く活動し、2018年に開設したYouTubeチャンネルも人気を博している。

■元プロ野球選手のYouTuberのパイオニア

高木豊のYouTubeチャンネルはこちら>>

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著者プロフィール

  • 浜田哲男

    浜田哲男 (はまだ・てつお)

    千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界でのマーケティングプランナー・ライター業を経て独立。『ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)』の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ系メディアで企画・編集・執筆に携わる。『Sportiva(スポルティーバ)』で「野球人生を変えた名将の言動」を連載中。『カレーの世界史』(SBビジュアル新書)など幅広いジャンルでの編集協力も多数。

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