西武の新助っ人タイラー・ネビンが語る日本野球の難しさ 「同じ投手が3通りの打ち取り方をしてくる」 (2ページ目)
実際、同じくMLBから西武にやって来たドミニカ共和国出身の右腕投手エマニュエル・ラミレスは「日本でスプリットを学びたい」と話している。日々、平良海馬や髙橋光成などから学んでいるという。
昨今、トラックマンやホークアイなどテクノロジーの導入&活用が進み、投手たちの進化を大きく後押ししている。
【期待されることは光栄】
一方、打者はなんとかその投手たちに対処しなければならないが、2024年は3割打者がセ・パで計3人というのが現実だ。特にパ・リーグは投手優位で、打率6〜10位はいずれも同2割6分台だった。
2025年もパ・リーグの打率3割以上はすでに5人しかおらず、傾向は大きく変わっていない。
"投高打低"のNPBで即座に活躍するのは、いくら経験のある新外国人打者でも容易ではない。対戦する投手は初顔ばかりだ。15試合を終えた段階の4月18日のソフトバンク戦前、ネビンはこう話した。
「(初対戦の投手が続くのは)大変だよ。メジャーでルーキーとして臨んだ時も同じような感じだった。対戦したことのない投手が多かったからね。日本では同じ投手と頻繁に対戦するから、毎打席を大切にして、できる限り学んでいけるようにしている」
2015年にドラフト1巡目戦力均衡ラウンドAでロッキーズに指名されたネビンは、移籍したオリオールズやタイガース、アスレティックスで計4シーズンのメジャー経験を誇る。メジャーでは通算打率.204(4年間で192試合、591打席)、マイナーリーグでは同.282(9年間で622試合、2638打席)。
28歳を迎える今季、推定年俸2億5000万円で西武と契約すると、父親に元エンゼルス監督のフィル・ネビンを持つことでも話題になった。
MLBの『ベースボール・サバント』で昨年のデータ(Hits Spray Chart)を見ると、全方向にヒットを打ち分けている。予備動作の少ない打撃フォームやコンパクトなスイングで広角に打てることから、「日本向き」と見る声も聞かれた。
2 / 4