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【プロ野球】岩田稔が「新生・藤川阪神」を大解剖 目指すべき野球と投打それぞれのキーマンは? (2ページ目)

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva

── 昨年チームトップの13勝を挙げた才木浩人投手もいます。

岩田 才木が開幕投手でもよかったと思うのですが、今のチームを考えると、やはり村上に頑張ってもらわないと厳しい。一昨年のようなピッチングをしてくれたら、投手陣は相当厚みが出てきます。もちろん村上自身も「今年はやってやるぞ!」と思っているはずですし、彼を開幕に指名したのはよかったと思います。

【投手陣のキーマンは?】

── 岩田さんの考える現時点での先発ローテーション候補は?

岩田 村上、才木、門別啓人、ジェレミー・ビーズリー、新外国人のジョン・デュプランティエ、最後は調子がよけれ、イニングイーター(ある程度イニング数を稼げる先発投手)として西勇輝がいいですけど、現状厳しいとなると富田蓮、もしくはルーキーの伊原陵人を使っても面白いと思います。

── 伊原投手というのは、どんな投手ですか。

岩田 伊藤将司のような、コントロールのいい左投手ですね。球種も多彩で、いろんなボールで勝負できる投手という印象があります。しっかりストライクゾーンに投げ込んで、打たせてとるタイプで、ゲームメイクする力は十分にあると思います。

── タイプ的には先発でしょうか。それともリリーフでしょうか。

岩田 どっちもできると思います。伊原は社会人出身ですが、社会人野球はリーグ戦ではなくトーナメントですので、次々といいピッチャーを注ぎ込んでいきます。おそらく伊原も先発とリリーフ、どちらも経験してきたと思います。トーナメントの一発勝負の経験は、ものすごく大きいと思います。

── リリーフ陣は、クローザーに岩崎投手がいて、ゲラ投手もいます。その一方で不安なのは、昨年70試合に登板した桐敷拓馬投手の勤続疲労です。

岩田 昨年のようなピッチングをしてくれれば、まったく不安はないのですが、仮にパフォーマンスが落ちてきた場合にどうするか。もちろんそこも想定して、万が一の場合のシミュレーションはしていると思います。岡留英貴や育成から支配下に上がった工藤泰成あたりが、入るかもしれないですね。

 ただ個人的には、1点、2点ビハインドの場面でロングができる投手がすごく重要だと思っていて、そこで投げるにはボールに力があって、コントロールも求められる。そういう意味で、富田や及川雅貴あたりがそのポジションを争ってほしいと思います。そこを経験すれば、先発にも生きてくると思いますので......。

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