検索

ヤクルト髙津臣吾監督が見据える2025年シーズン 「もうコーチにも選手も遠慮しないことにしました(笑)」 (3ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya

── 新しい人というところでは、ドラフトで最速159キロ右腕の中村優斗投手(愛知工業大)を1位で指名しました。

髙津 ドラフト前に非常に高い評価をしていた選手のひとりですので、高い期待をしています。1年目からチームを引っ張っていく存在になってほしいなと。近年で言うと、カープの森下暢仁投手や栗林良吏投手。彼らは大学、社会人卒で、新人の時からチームの中心選手になりましたけど、ぜひそういう選手になってほしいと思っています。

── フリーエージェントでは、楽天の茂木栄五郎選手を獲得しましたが、ソフトバンクの石川柊太投手の獲得はなりませんでした。

髙津 チームの弱点を補ってくれる選手だと思っていました。特に投手は、昨年の山﨑福也くん(オリックス→日本ハム)じゃないけど、ローテーションの経験がある投手が入るとものすごく大きい。そういう意味で石川投手は先発の一員として補強したかったのですが、獲得できず残念でした。

【メジャーへ行きたいという気持ちは止められない】

── 松山での秋季キャンプでは、野手には1日1500スイング以上を課すなど、昭和の猛練習のような雰囲気が漂っていましたが、これまではケガをさせないことを最優先にキャンプを続けていました。

髙津 そうですね。絶対にケガをさせてはいけない、疲労を残してはいけないとやってきましたが、うまくいかなかったですね。そこで、しんどい時に耐えられる体づくりにシフトチェンジというか、今までと違ったことをいないといけないと思うので、これはひとつの賭けというか、勝負している最中です。

── フェニックスリーグ、松山キャンプと若い選手を見てきました。どんな印象を受けられましたか。

髙津 まだ練習に一生懸命ついていくだけの選手が多く、一軍選手や先輩選手との差があることはすごく感じました。ここでの練習がすぐに結果にはつながらないでしょうが、振り返った時に「11月の松山キャンプはよかったね」と言えるようなものであってほしいと思います。まだまだ青写真を描けるような段階ではないですけど、いずれは彼らが中心となっていかないといけないので、今のうちにしっかり鍛えて、将来はひとりでもふたりでも多く、チームを引っ張っていく存在の選手になってほしいですね。

3 / 4

キーワード

このページのトップに戻る