佐々木朗希のメジャー挑戦を受けて清水直行が提言 ポスティングやFAのシステムは「見直しが必要」 (3ページ目)
――NPB側は、FA権取得までの年数を短縮するのであれば、1年当たりの一軍の出場選手登録日数を現在の145日から165日に伸ばす、などの条件を提示し協議を重ねていますが難航していますね。
清水 現行のFA制度は出場選手登録日数をベースとしていますが、僕は登録日数ではなく、たとえば出場試合数をベースにしてもいいんじゃないかと。先発投手の場合はローテーションで投げた日数の合算だったり、野手と投手で計算方法が変わってもいいと思います。いずれにせよ、ある程度一軍で活躍した選手については、早い段階でFA権
を取得できるような仕組みにすることもひとつのアイディアだと思います。
選手会が要望しているようなFA権取得年数を6年に短縮する案だったり、先ほどお話したポスティングシステムの見直しだったり、問題の改善へ向けて議論が活発化していけばいいなと思います。
【プロフィール】
清水直行(しみず・なおゆき)
1975年11月24日に京都府京都市に生まれ、兵庫県西宮市で育つ。社会人・東芝府中から、1999年のドラフトで逆指名によりロッテに入団。長く先発ローテーションの中核として活躍した。日本代表としては2004年のアテネ五輪で銅メダルを獲得し、2006年の第1回WBC(ワールド・ベースボールクラシック)の優勝に貢献。2009年にトレードでDeNAに移籍し、2014年に現役を引退。通算成績は294試合登板105勝100敗。引退後はニュージーランドで野球連盟のGM補佐、ジュニア代表チームの監督を務めたほか、2019年には沖縄初のプロ球団「琉球ブルーオーシャンズ」の初代監督に就任した。
著者プロフィール
浜田哲男 (はまだ・てつお)
千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界でのマーケティングプランナー・ライター業を経て独立。『ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)』の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ系メディアで企画・編集・執筆に携わる。『Sportiva(スポルティーバ)』で「野球人生を変えた名将の言動」を連載中。『カレーの世界史』(SBビジュアル新書)など幅広いジャンルでの編集協力も多数。
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