【プレミア12】井端ジャパンが逆転で難敵・ベネズエラを撃破 1イニング6得点の猛攻はなぜ生まれたのか? (3ページ目)
日本は集中打でリードすると、7回のマウンドから鈴木昭汰(ロッテ)、清水達也(中日)、藤平尚真(楽天)とつなぎ、最終回には大勢(巨人)が1点奪われたものの逃げ切り。打ち合いを制し、決勝進出に向けて大きな勝利を飾った。
【指揮官が語るベネズエラの強さ】
だが、それでも印象づけられたのがベネズエラの手強さだった。井端監督が振り返る。
「予想していたとおりだったなと思います。なかなかアウトにならない、三振しないなというバッターがたくさんいました。ファウルを打つなかで才木投手のフォークボールをきっちり見逃していましたので、そのあたりはさすがだなと思いました。あとは特有の間。タイムをとったり......というのもありました。次にもし戦うことがあれば、そういうところも踏まえて気をつけていかなければと思っています」
ベネズエラ打線は追い込まれても粘り、才木は5回88球と球数を投げさせられた。今度は坂倉の印象だ。
「いい打線だなと思いますし、やっぱり東京ドームなのでね。一発もやっぱり警戒しなきゃいけないっていうところで、怖さはあるなっていう印象を受けました」
この日は、相手先発のリカルド・ピントが不調で1回もたずに降板。序盤から細かい継投になったが、ピントの状態がよければ違う展開になっていたかもしれない。
侍ジャパンは11月24日の決勝進出に向けて大きく前進したが、スーパーラウンドの最終順位は23日の2試合で決定される。連覇をかけてファイナルに臨むためにも、23日のチャイニーズタイペイ戦が重要な一戦になる。
著者プロフィール
中島大輔 (なかじま・だいすけ)
2005年から英国で4年間、当時セルティックの中村俊輔を密着取材。帰国後は主に野球を取材。新著に『山本由伸 常識を変える投球術』。『中南米野球はなぜ強いのか』で第28回ミズノスポーツライター賞の優秀賞。内海哲也『プライド 史上4人目、連続最多勝左腕のマウンド人生』では構成を担当。
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