高木豊がパ・リーグのドラフトを総括 清原正吾が指名漏れの理由も分析した (2ページ目)
◆日本ハム【◎】
1位は投打で非凡な才能を見せる柴田獅子(投手/福岡大大濠高)を、ソフトバンクとの2球団競合の抽選の末に引き当てた。2位は大型左腕・藤田琉生(投手/東海大相模高)、4位でポテンシャルを感じさせる長身右腕・清水大輝(投手/前橋商高)など、スケールの大きい素材型の選手の指名が目立った。
「補強ポイントはピッチャーだと思っていたのですが、最初に内野手の宗山を1位指名したのは、やはりスターが欲しかったんでしょう。結果的には、育成を含む8人中7人が投手でしたけどね。
1位の柴田は魅力がありますよ。二刀流で期待されていますが、ピッチャーよりも野手のほうで先に出てくる感じがするんです。ピッチャーがダメというわけではありません。スイングは大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)の軌道とよく似ていて、技術が高い。ピッチャーはボールの力はあるのですが、まだまだ粗削りです。二刀流のノウハウを持った日本ハムなので、どう育成していくのか楽しみです。
2位の藤田はナックルカーブを投げるのですが、とにかく器用。チェンジアップもよくて、198cmから投げるボールは角度がありますし、将来のエース候補だと思います。それと、5位の山縣秀(内野手/早稲田大)の守備はうまいです。ショートを守っているのですがサードもできそうですし、守備固めにはもってこいかもしれません」
1位 柴田獅子(投手/福岡大大濠高)
2位 藤田琉生(投手/東海大相模高)
3位 浅利太門(投手/明治大)
4位 清水大輝(投手/前橋商高)
5位 山縣秀(内野手/早稲田大)
6位 山城航太郎(投手/法政大)
◆ロッテ【〇】
大学生No.1スラッガー・西川史礁(外野手/青山学院大)はオリックスとの競合になったが、抽選で引き当てた。2位は強打の左バッター・宮崎竜成(内野手/ヤマハ)を指名。3位は長身の本格派右腕・一條力真(投手/東洋大)、4位は今夏の甲子園でチームを初の準優勝に導いた坂井遼(投手/関東第一高)を指名した。
「ロッテはクライマックスシリーズ(CS)でも、外野手で角中勝也、荻野貴司というベテランを起用していましたよね。若手が育っていないので、西川は補強ポイントに合った指名だったと思います。トップの位置がよくて大きく振れるのが特長で、スイングに迷いがないです。外野の守備も、井端弘和監督が侍ジャパンに呼んだぐらいですし、そつなくこなしていくと思います。
2位の宮崎は広角に強い打球が打てる内野手で、どのポジションでもこなす守備力が魅力です。今季はサードにコンバートされた中村奨吾が結果を出せませんでしたし、安田尚憲もシーズンを通して働けない。宮崎の指名に至った背景には、そういう理由もありそうです。
ロッテは先発の左ピッチャーも補強ポイントと考えていたのですが、左ピッチャーの指名はなし。それでも西川が指名できたので評価は〇です」
1位 西川史礁(外野手/青山学院大)
2位 宮崎竜成(内野手/ヤマハ)
3位 一條力真(投手/東洋大)
4位 坂井遼(投手/関東第一高)
5位 廣池康志郎(投手/東海大九州キャンパス)
6位 立松由宇(内野手/日本生命)
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